Topic: Sekai
韓流・純愛・リメーク



主演ペ・ヨンジュンの来日騒ぎが記憶に新しい。「冬のソナタ」などの韓国ドラマが人気を集め、映画、音楽とともに"韓流（ハンリュウ）"旋風を巻き起こした。低調が続く日本の連続ドラマでは純愛ものが大流行、名作ドラマのリメークも相次いだ。

■ドラマ・バラエティー

写真
小説、映画とともにヒットした「世界の中心で、愛をさけぶ」
　ＮＨＫは、衛星に続いて地上波でも４月から「冬のソナタ」を放送。韓国ドラマブームは最高潮に達した。８月２１日の最終回は、夜１１時台の放送にもかかわらず、関東地区で２０・６％、関西で２３・８％と高視聴率を記録。この人気に乗じるように、民放局が相次いで韓国ドラマの放送に参入、番組購入価格も一気に高騰した。

　一方、連続ドラマは相変わらず低調だった。その中で目立ったのが、過去の名作のリメーク。昨年から今年３月まで放送された「白い巨塔」（フジ）のヒットに刺激され、「砂の器」（ＴＢＳ）、「人間の証明」（フジ）などが放送された。

　韓国ドラマなどの影響で「純愛」がブームとなり、小説、映画とともに「世界の中心で、愛をさけぶ」（ＴＢＳ）がヒットしたほか、「僕と彼女と彼女の生きる道」（フジ）などが支持された。

　単発ドラマでは、ダウン症の子を抱えた母親を松田聖子が演じた「たったひとつのたからもの」（日本テレビ）が、ドラマとしては今年最高の視聴率３０・１％を獲得した。

　バラエティーでは、「エンタの神様」（日本テレビ）などお笑い芸人たちがコントなどを見せる番組が人気を集めたほか、占い師の細木数子も注目され、各局で細木の番組が放送された。

■報道・スポーツ

　アテネ五輪は、ＮＨＫが１０００時間、民放が１７０時間と、いずれも過去最長の中継時間となった。日本人選手のメダルラッシュで、深夜からの中継にもかかわらず、連日、高視聴率を連発した。最高視聴率は谷亮子、野村忠宏の両選手が金メダルを獲得した８月１４日のＮＨＫの放送。平均３１・５％を記録した。

　ヤンキースで４番打者にもなった松井秀喜選手、シーズン最多安打記録を更新したイチロー選手など、日本人選手の活躍で大リーグ中継が人気を集めた。一方、日本のプロ野球は、球団統合をめぐる議論や史上初のストなどが響き、視聴率が振るわなかった。

　１０月２３日に発生した新潟県中越地震では各局が報道特番を編成。ＮＨＫが教育テレビやＦＭ放送で、データ放送を用いた安否情報を展開するなど、災害放送に力を入れた。


(2004/12/14　読売新聞

Source: 読売新聞